用語集

証券に関する用語をわかりやすく解説しています。商品をお選びいただく際などに是非ご活用ください。

  • 株式

    株式会社の株主としての持ち分(権利)を示すもので、法律上では株主権のことを指しますが、一般的には株券そのものを指して「株式」と呼んでいます。株式はアメリカではストック(Stock)、イギリスではシェア(Share)と表現されています。発行するのはもちろん「株式会社」です。

    株主には「自益権」と「共益権」の2つの権利があります。「自益権」には、

    • 配当を請求する権利
    • 新株を引き受ける権利
    • 会社解散時に残余財産の分配を受ける権利

    などがあります。
    ①は配当に関する権利です。株主である以上、その出資比率に応じて会社の利益の還元を受ける権利を保有しています。
    ②は株主が新株を取得することができる権利のことです。新株を引き受ける権利が株主にあるものを「株主割当」、縁故者(メインバンクや取引先など)にあるものを「第三者割当」といい、これらを誰に割り当てるかは、その会社の取締役会で決めることになっています。
    ③は出資した会社が解散することになってしまった場合などに、残った財産の分配を受ける権利のことです。

    一方「共益権」には、会社の経営に参加する権利などがあります。ただし、経営に参加するといっても、もちろん実際に会社を運営していくことを指しているわけではありません。株主総会に出席する権利のことを指しています。つまり、株主総会で会社の方針を認めるかどうかの議決権を持っているということです。株主の権利にはこのほか、所有株式数に応じた少数株主権といったものもあります。少数株主権とは大株主や役員などの専横を防ぐことを目的として、少数株主に与えられている権利のことです。発行済株式総数の100分の1以上を保有する株主には株主総会での提案権、100分の3以上を保有する株主には株主総会招集請求権や帳簿閲覧請求権、10分の1以上を保有する株主には会社更生申立権などが認められています。
    また主に個人株主を対象としたサービスに株主優待制度があります。たとえば鉄道や航空会社であれば優待券を配布したり、小売業や外食産業であれば割引券を贈るといった多様なサービスが見られます。近年企業は個人投資家を重視する傾向にあるため、これらのサービスの充実をはかる企業が増えています。
    株価は、さまざまな要因が複合的に影響し合うことで変動します。景気、企業業績、金利、為替といった経済要因に加え国際的な政治状況や天候要因などが関係するときもあります。

  • 信用取引

    証券会社に一定の委託保証金(借りた資金や株式を返す保証に、証券会社に差し入れる担保)を差し入れることで、株式投資に必要な金銭や株式を借りて、売買を行う取引のことです。信用取引を行うには、証券総合口座を開設の上、信用取引口座を開設いただくことが必要です。また、信用取引は多額の利益が得られることもある反面、多額の損失が発生する可能性をも合わせもつ取引です。したがって、取引を開始する場合または継続して行う場合には、取引の仕組みやリスクについて十分に把握するとともに、投資者自らの資力、投資目的および投資経験などに照らして適切であると判断する場合にのみ、自己の責任において行うことが肝要です。信用取引には、2つの種類があります。具体的には、「制度信用取引」と「一般信用取引」の2種類があります。この2つの信用取引の間には、利用できる銘柄の範囲や返済の期限などについて異なる制約がありますので、ご注意ください。なお、当社では、「制度信用取引」のみ、お取扱いいたします。また、「制度信用取引」でも、お取引できない市場および銘柄があります。

  • 会社の業績

    過去の業績の推移から会社の成長性を知り、予想数値から会社の将来性を計ることが必要です。

    • 営業利益:企業の本業から生じた利益。「売上高-経費」
    • 経常利益:本業以外に生じた利益や損失(金融収支など)を営業利益に加減したもので、会社の実質的利益を示します。
    • 税引後利益:経常利益に特別損益(不動産の売却損益など)を加減したもの(税引前当期利益)から法人税などの税金を差し引いたもので、当期純利益ともいいます。
  • 銘柄選定のモノサシ(指標)

    • PER(株価収益率)・・・利益に対して株価が割安か割高かを判断するのに用いる指標
      算式;株価 ÷ 一株あたり利益
      <例;株価(1,500円) ÷ 一株あたり利益(95円) = 株価収益率(PER)15.8倍>
      東証一部上場銘柄の平均PERは、約22.65倍(2021年4月30日現在)。銘柄間だけでなく業種間でPERの水準が異なります。
    • PBR(株価純資産倍率)・・・株価が企業の資産額に対して割高か割安かを判断するのに用いる指標
      算式;株価 ÷ 一株あたり純資産額
      <例;株価(2,000円) ÷ 一株あたり純資産額(1,800円) = 株価純資産倍率(PBR)1.11倍>
      東証一部上場銘柄の平均PBRは、約1.32倍(2021年4月30日現在)。一般的には値が小さいほど株価は割安と考えられます。
    • ROE(株主資本利益率)・・・株主が投資した資金を企業が効率よく活用しているかどうかを見る指標
      算式;当期利益 ÷ 期末株主資本 × 100(%)
      <例;当期利益5,000百万円) ÷ 期末株主資本(30,000百万円) × 100 = 株主資本利益率(ROE)16.7%>
    • 配当利回り・・・株価に対して、配当がどれだけもらえるかを示す指標
      算式;予想一株あたり配当金 ÷ 株価 × 100(%)
      <例;予想一株あたり配当金(20円) ÷ 株価(850円) × 100 = 配当利回り2.35%>
  • 上場株式/株式投資信託の配当・売却益

    東日本大震災の復興財源を確保するため、復興特別所得税がスタートします。
    復興特別所得税として、2013年1月1日から2037年12月31日までの25年間、所得税額に2.1%を乗じた金額が、追加的に課税されます。

    上場株式などの配当・譲渡所得などに係る税率は、2013年12月31日まで10%(所得税7%、住民税3%)の軽減税率が適用されていますが、2014年1月1日から軽減税率が廃止され、20%(所得税15%、住民税5%)の税率となります。

    • 上記は源泉徴収が行われる場合の税率です(ただし、内国法人の場合は住民税が徴収されません)。確定申告を行う場合、復興特別所得税は所得税額に2.1%乗じた額となります。
    • 一般口座、源泉徴収なしの特定口座における取引は確定申告が必要となります。
    • 上場株式などの配当金・株式投資信託の分配金は配当所得として総合課税される方式を選択することができます。
    • 株式投資信託とは、約款上、株式に投資することを認めている投資信託です。

    約款上、株式に投資することを認めていない投資信託を公社債投資信託といい、MRFなどが代表例です。

  • 保管振替制度の仕組み

    証券保管振替制度は、証券流通市場の円滑な運営を図るため、株券など有価証券の保管・受渡しを効率化、合理化することを目的としています。この制度では、有価証券を保管振替機関に集中保管し、有価証券の受渡しを券面そのものの授受に代えて、保管振替機関に設けられた口座間の振替によって処理します。また、有価証券の所有者は、有価証券を保管振替機関に預託したままで権利を行使することができます。
    わが国では1984年5月に、「株券などの保管および振替に関する法律」が制定され、同年12月、この制度の中核となる財団法人証券保管振替機構が設立されました。
    機構は、1985年5月、法務大臣および大蔵大臣から保管振替機関の指定を受け、1991年10月から事業を開始し、わが国で唯一の保管振替機関となりました。さらに2002年6月、機構は株式会社化して現在にいたっています。なお、この制度は、諸外国においても広く採用されており、証券取引所を有するほとんどの国が保管振替機関を有しています。

  • 投資信託

    • 小口の資金も大きくまとめて、専門家が運用します。
      複数の株式や債券などに投資するには、多額の資金と専門的な知識が必要となります。投資信託は、運用の専門家が、多くのお客さまから集めた資金をまとめて運用します。お客さまが具体的な投資先の選定で頭を悩ますことなく、小口の資金でバランスのよい「分散投資」ができます。
    • リスクを減らしつつ、リターンを高めるため、複数の株式や債券などの金融商品に、資金を振り分けて運用しています。
      運用の専門家が高度な市場分析に基づき、その時点で最適と考えられる株式や債券を組み合わせ、入れ換えながら運用しています。複数の株式や債券を組み合わせて分散投資を行うことで、リスクの片寄りを防ぎます。
    • 一般的に、預金よりも高い「収益」 = リターンが期待できますが、元本の保証はなく、「元本割れの危険」 = リスクもあります。
      投資信託をご購入いただいた資金は、複数の株式や債券などで運用されます。
      このため、株価や為替などの相場変動により、解約(換金)・償還時に戻ってくる金額が変動します。
    • リスク&リターンの度合いが異なるさまざまなタイプの投資信託から、お客さまのニーズに応じて、お選び頂けます。
      投資信託には、運用対象の違いによって、さまざまなタイプの商品があります。
      投資の目的と許容できるリスクの程度を考え合わせ、ご自分に合った商品を選ぶことが大切です。
  • 目論見書

    目論見書は、投資対象や運用方針、販売手数料や信託報酬などのコストに関する事項、信託約款の内容などファンドに関する重要な情報が記載されている資料です。ファンドごとに運用会社が作成しています。投資信託を購入する人にとっても、最も重要な情報源であるといえます。目論見書が交付される目的は、投資家の投資判断の基準となる情報を提供することにあります。そして法律により、販売会社は投資家に対して、あらかじめ、またはファンドの購入時にこの目論見書を交付することが義務づけられています。ファンドを購入しようとする投資家は、まず目論見書を入手して、これをきちんと読みこなすことが重要です。

  • 投資信託会社

    お預かりした資産を運用するのが投資信託会社です。投資信託会社ではアナリストと呼ばれる調査の専門家が経済・証券市場に関してさまざまな調査をし、その調査結果に基づいてファンドマネージャーが運用方針や投資対象を決定し、信託銀行に対して実際の運用を指図します。

  • 信託銀行

    資産を保管・管理しているのが信託銀行です。信託銀行は投資信託会社が出す運用の指図にしたがって、株式や債券などの管理・処分を行います。また、信託銀行では自行の財産とは区別してお預かりした資産を保管(分別保管)しますので、万一信託銀行が破綻した場合でも、お預かりした資産は制度的に安全です。

  • 基準価額

    投資信託のその時の時価評価額で、具体的に言うと、投資信託に含まれている有価証券をその日の時価で評価し、利息や株式の配当などの収入を加えたものから、税金、手数料などの費用を差し引いて純資産総額を出し、その日の受益権総口数で割ったものです。

  • 投資信託の「信託報酬」

    信託報酬は、投資信託の運用・管理にかかる費用で信託財産の中から投資信託会社・受託銀行・証券会社に支払われます。それぞれの報酬は信託財産の中から差し引かれ、報酬率やその額は商品の種類によって異なります。目論見書、運用報告書の「費用」の項目で詳しい内容が記載されています。

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